2013年大山文学賞、2015年李箱文学賞を受賞したキム・スムによる長編小説。3センチの縫い針で、0.3ミリのチ縫い目を繰り返す「누비(ヌビ)」(韓国固有のキルト)で数十年間休むことなく衣服を続ける主人公スドクと二人の娘の物語。「修養と忍耐、自己抑制に近い節制を通して最上の美しさに到達するのが私たちの伝統のヌビ」というスドクの言葉に彼女の凛とした生き方が凝縮されている。