現代人の孤独を軽快かつクールに描くベストセラー作家の6つの短編集。
常にベストセラー入りする「ブランド」とも評されるウン・ヒギョンが、新たな境地を拓いたと高く評価され、東仁文学賞を受賞した短編集。従来の韓国文学にはなかった、アイロニーとユーモアを持ち味とする作品は、ドライな感覚で現代社会の過酷な人生をあぶり出している。

【ストーリー】
長年の肥満体形にコンプレックスをもった「僕」が34歳の誕生日を境にダイエットを始める。
そんな中音信不通だった父が、重篤との知らせをきき、太っていた時の「僕」と父との記憶をたどる―
「美しさが僕をさげすむ」より

【関連イベントレポート】
『いったいBUNGAKU(文学)のどこがおもしろいの? ~今夜わたしがお答えします~』ウン・ヒギョン×平野啓一郎 トークショー

(2014年11月23日 代官山 蔦屋書店)
日韓文学ナイト in 福岡 ウン・ヒギョン×中島京子 トークショー
(2014年11月26日 アクロス福岡)

【著者 : ウン・ヒギョン(殷煕耕)】
1959年、全羅北道生まれ。淑明女子大学国文科、延世大学大学院国文科卒。出版社勤務を経て、1995年デビュー。同年、初めての長編小説『鳥の贈り物』で第一回文学トンネ小説賞受賞。以来、韓国現代文学をリードする作家の一人として、主要な文学賞のほとんどを受賞している。

【翻訳者 : 呉永雅(オ・ヨンア)】
1973年、静岡県生まれ。慶応義塾大学、延世大学国際大学院、梨花女子大通訳翻訳大学院卒、同大学院博士課程修了。2007年、「隙間」(イ・ヘギョン著)で韓国文学翻訳賞受賞。梨花女子大通訳翻訳大学院、韓国文学翻訳院講師。