キム・ボラ、チェ・ウニョン、ナム・ダウン、キム・ウォニョン、チョン・ヒジン、アリソン・ベクダル(著/文) 根本理恵(翻訳)|オークラ出版 刊|2023年3月28日|320ページ

世界を席巻した韓国映画『はちどり』にまつわる書籍が、待望の邦訳刊行!

「世界は不思議で美しい」

映画『はちどり』はどのようにして生まれ、なぜ世界中の人々の心を魅了したのか。

思春期のうつろう心、家族との葛藤、変わりゆく社会、ジェンダー…。
1994年の韓国から現在地までを紐づける、微細に綴られた記憶の記録集。


<ノーカット版の完全版シナリオ>
韓国語訳者の第一人者によって翻訳された、
映画未収録シーンを含んだ完全版シナリオを全文公開。


<映画から社会を見つめる4つの寄稿>
日本でも注目を浴びる韓国の作家・チェ・ウニョン、キム・ウォニョンなど、
豪華な執筆陣によって紡がれた、映画を介して社会をみつめる珠玉の寄稿集。

―わたしたちの個性をありのまま認めてもらえていたならば、大人になってからの人生はどれほど変わっていただろうか。
チェ・ウニョン

―肉体は死んでも声は生きている。思いもよらぬ事件で命を失った存在から、人生の豊かさを語る音声が流れる。
ナム・ダウン

―社会全体が生存と地位の上昇をめぐって競い合う韓国社会において、その秩序に忠実に従おうとする人々には不安という情緒が根幹にある。
キム・ウォニョン

―いまの時代の愛というものは、その相手がペットであれ、伴侶であれ、友達であれ、愛する相手より、愛の主体が「愛する自分を愛する」だけである。
チョン・ヒジン

<絶え間なき作家同士の対談>
2日間にわたり、女性、ストーリー、創作について語り合った、キム・ボラ監督とアリソン・ベグダル。対話を重ねるほどに共振する、その作家性。

<日本特別企画・キム・ボラ監督インタビュー>
映画の公開から4年の時を経たキム・ボラ監督に、いま・ここでの話を聞いた。撮影時の貴重な秘話やスチール写真を交えて語られた、邦訳版オリジナルのロングインタビュー。