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済州島四・三事件を通じて、歴史と人間の真実に迫る。
金石範文学の原点と言える、初期代表作を集成。


一九四八年八月の大韓民国成立、南北分断以降の済州島を舞台に、四・三事件という動乱の渦中を生きる民衆を描いた短編三部作「看守朴書房」「鴉の死」「観徳亭」、そして〈語り〉の文学の傑作「万徳幽霊奇譚」を収録。

巻末には『火山島』韓国語版訳者・金煥基氏との対話、および詳細年譜も収録。


金石範著|2022年12月10日|400ページ|上製本

<目次>
看守朴書房
鴉の死
観徳亭
万徳幽霊奇譚
対談 ディアスポラ的想像力、金石範と『火山島』


著者:金石範
1925 年、済州島出身の両親のもと大阪市で生まれる。
長い間韓国現代史上のタブーとされてきた済州島四・三事件をテーマにした小説などを執筆。
代表作に「鴉の死」(本書所収)、『火山島』全7巻(大佛次郎賞・毎日芸術賞受賞)、『死者は地上に』、『過去からの行進』、『海の底から』、『満月の下の赤い海』など。
2022年に最新作「夢の沈んだ底の『火山島』」を『世界』11月号で発表した。