普通のノウル|イ・ヒヨン 著|山岸由佳 訳|248ページ

シングルマザーに育てられた17 歳の少年ノウル。16 歳で自分を生み、ひとりで育ててくれた母に、だれよりも幸せになってほしいと願っていたのに、恋人候補として急浮上したのは、親友の兄、母より6歳も年下の、やっと就職が決まったばかりの若者だった。母さんに〝平凡なパートナー〟をみつけて〝普通の幸せ〟を手に入れてほしいのに――。
「〝平凡〟ってそもそもなんなの?」と親友ソンハにたずねられ、その問いについて考え続けることで、ノウルがみつけたものとは。
寒い冬の空の下、少年が次の季節へ歩き出すまでの物語。