|ソン・ウォンピョン 著,矢島暁子 訳|祥伝社 刊|2022年7月20日|256ページ|



この恋が永遠でないことを知っている。
けれど感じることができるのは現在だけだ。

『アーモンド』『三十の反撃』の著者が贈る、
四人の男女の、揺れ動く心の移ろいを繊細に描いた、大人の恋の物語。

ひとつの恋が終わると、すぐに次の「愛する人」を見つけてしまうイェジン。

「いい人」とよく言われるものの、他人と一定の距離を保つドウォン。

離婚した元夫と、不毛な逢瀬を重ねつづけるジェイン。

自らを危険人物とみなし、恋愛とは無縁な人生を歩んできたホゲ。
同じ建物で働くイェジンとドウォンは、休憩時間に互いを知るようになり、ジェインのベーカリーでアルバイトをするホゲは、オフ会でイェジンと知り合った。

偶然四人が出会ったとき、ドウォンとジェインが十年ぶりの再会を果たし…。

「普通の恋愛小説とは違うものにしたかった。ナイーブな失敗を重ねて迷いながら成長していこうとする、不安な若さを描きたかった」
――ソン・ウォンピョン

過去の傷や闇を抱えた四人の男女が、人との出会いを通して自分を見つめ直し、成長してゆく姿を繊細に描いた、大人のための恋愛小説。