この世を去った飼い猫に語りかけるかたちで、その猫との日々を通して考えるようになった動物たちのことを描いた絵本。人間によって自由を奪われたまま命を終えた動物たちの話を見開きのページにひとつずつ挙げていき、申し訳なく思う気持ちを込めて、「さよなら、きみたちのことを忘れない」と語りかけている。檻から出た瞬間に銃殺されたピューマ、山火事で焼け死んだコアラ、暑い気候に苦しみながら動物園で生きたホッキョクグマ、閉じ込められた鳥、水槽に閉じ込められたイルカなどが悲しみを帯びた幻想的なタッチで描かれている。