|朴花城 著,李孝石 著,金裕貞 著,李箕永 著,朴栄濬 著,朴泰遠 著,玄徳 著,李泰俊 著,小西直子 訳,李聖和 訳,

岡裕美 訳,姜芳華 訳|書肆侃侃房 刊|2021年9月7日|272ページ|



2019年6月にスタートした韓国文学の源流シリーズは今回、短編選をスタートします。

朝鮮文学時代から今の韓国現代文学に続く、古典的作品から現代まで、その時代を代表する短編の名作をセレクトし、韓国文学の源流を俯瞰できる10巻です。

現代韓国文学に親しみ始めた読者が、遡って古い時代の文学も読めるようにしたいと考えています。

短編10巻、各巻は6~10編の各時代の主要作品を網羅します。

各巻には小説が書かれた時代がわかるような解説とその時代の地図、簡単な文学史年表が入ります。よりいっそう、韓国文学に親しんでいただければ幸いです。



日本植民地時代の1930年代韓国は、プロレタリア文学とモダニズム文学との相克の時代。

揺れ動く時代を背景に、若い男女の交友関係を軸に、社会運動にのめり込んでゆかざるを得ない暗い時代が描かれる。

実りのない恋愛を通して強く自立した生き方を模索する愛と葛藤の日々が、読むものの心に深く響いてくる。