韓国で30万部を超える大ベストセラーとなり、日本でも翻訳出版されて話題となった『ペイント』((2021年、イースト・プレス)の作家イ・ヒヨンの新作長編小説。

設定自体も興味深い上、現実と非現実がうまく混ざり合っているので一気に物語の中に入っていける内容です。タイトルの『ナナ』は、魂としての「ナ」(わたし、自分)と肉体としての「ナ」が分離された状況を意味する。本当の自分に出逢うための過程、その旅を経験してほしいとの願いが込められています。