ファン・モガ著|廣岡孝弥訳|2022年4月30日刊行|100ページ(韓国語原文含む)


韓国SF小説 注目の作家ファン・モガ
第4回韓国科学文学賞(中短編部門)大賞受賞作、待望の邦訳


仮想現実空間内で他人の記憶データが売買される「モーメント・アーケード」。自分の惨めな人生と向き合いたくなかった「私」は、アーケードで他人の記憶に夢中になり、かつて誰かが感じた瞬間(モーメント)の感覚と感情を手当り次第に疑似体験していた。
ある日「オススメ」に上がってきて、何かに引き寄せられるように購入した「あなた」のモーメント。
その記憶と感覚が、次第に「私」を目覚めさせていく――。
(原題「모멘트 아케이드」)

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【韓国文学ショートショート きむ ふなセレクション】
翻訳家きむ ふなが今お勧めする作家の深い余韻と新たな発見を感じさせる短編を、日本語と韓国語の2言語で紹介するシリーズ。
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著者:ファン・モガ
2006 年に来日し、漫画家の制作スタジオ、IT 企業にて勤務。
東京居住中に韓国語で執筆した本作「モーメント・アーケード」で2019 年第4回韓国科学文学賞中短編部門で大賞を受賞しデビュー。
2020 年に韓国文化放送(MBC)で放映されたドラマシリーズ「SF8」の原作に短編「AR ブラインドラブ」が選ばれる。
著書として、本作のほか日本の都市伝説を題材に日韓の友情を描いた「透明ランナー」など6作を収録した短編集『夜の顔たち』、中編『時計仕掛けのトッケビ』、長編『私たちが再び巡り逢える世界』などがある。
2021 年に第8 回韓国SF アワード優秀賞を受賞。

訳者:廣岡孝弥(ひろおか たかや)
1981 年富山県生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。
リトルプレスの制作およびそのサポート業に従事。
2017 年頃より韓国のインディーズ音楽やラジオに興味を持ち、韓国語の学習を開始。
第5 回「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」にて本作「モーメント・アーケード」で最優秀賞を受賞。