こどもの目線から描いた、休日の父子の物語。
都会の家を出て、郊外のキャンプ場へと車で向かう父子。いつになったらキャンプ場に到着するのかを何度も聞く様子や、空に浮かんだ様々な形の雲を見ては空想を膨らませ、渋滞の時間さえも楽しんでいる様子に、自分がまだ幼いこどもだった頃の日曜日のワクワクする感覚がよみがえってきた。
平日は忙しく一緒の時間をなかなか過ごせない父親と郊外のキャンプ場へ出かけ、思う存分触れ合いたいというこどもの側から描かれた絵本だが、その目を通して、わが子をかけがえのない存在として大切に思う親の気持ちも十分に感じられるあたたかみのある絵本である。