主に社会的弱者に焦点を当てた作品を数々執筆してきた著者の、自身の「家」にまつわるエピソードを集めた散文集。
 著者は谷城(コクソン)、光州(クァンジュ)、麗水(ヨス)、春川(チュンチョン)や、ドイツ・ベルリンなど国内外を転々としていた。最終的には、残りの人生を過ごすための「家」を求めて潭陽(タミャン)郡スボクへと移動したが、どの家にも思い出がある。「家」の話でありながらそれはまた著者の人生の話でもあるようだ。

1部と2部では著者が過去に住んでいた「家」、3部には現在住んでいる潭陽郡スボクの「家」にまつわる話が計28編収録されている。