윤은정 , 김숙임 , 김현미(ユン・ウンジョン、キム・スギム、キム・ヒョンミ)著 | 북코리아(ブックコリア) |  2021.10.27刊行 |  225×153×23 mm |  396頁


北朝鮮、ソ連、中国、サハリン、ウズベキスタン、日本、カザフスタンなどで住んでいたコリアン女性たちの自伝エッセイ。
朝鮮半島のみならず世界に散らばって住んでいるコリアン女性たちの連帯のプラットフォーム「조각보」が企画した本である。


貧困と植民地化によって没落した国のせいで離散を経験したコリアン女性たち。彼女たちが自分の声でしっかりと生きてきた経験を描いている。
ことばを巧みに操ってうまく生きている人も多い中、この本の著者たちはことばより行動で、体で自分の考えを表現している。
著者の一人「日本を生きる」編に出ているチョ・ミスさんは私の留学先、日本大学の同期でもある。
在日であり、朝鮮学校や日本の大学では韓国人として精一杯生きていた彼女だが、韓国に留学して以来、韓国で暮らして20年近くになった今も、まるで外国人扱いされるアイロニーが描かれている。


私もある意味、コリアンディアスポラという感覚を持っていて、この本の著者たちの物語が自分の人生と重なって見える。
みんな苦しい生活を送っているが、ところどころユーモアがあり、情がある。
文章からも感じられる温かさ。直接会ったらもっともっと凄いものが感じられるに違いない。
最近、女性のパワー、生きるパワーが必要な人に超おすすめ。


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