|최양선(チェ・ヤンソン)著|사계절(四季節)刊|2021-11-25|208ページ|

主人公は29歳のオ・ヨンソン。半年前に母親を亡くし、きょうだい二人の家の世帯主になった。中小企業の事務職アルバイトをしながら9級公務員試験の勉強中だ。ある日、母親のタンスの中から16年前に作られた新築分譲マンション購入時に必要な「請約通帳」を見つける。請約の「せ」の字も知らず、自分には無関係だと気には留めないヨンソン。マンションを購入する資金もないうえに必ずしも家が必要なのかも疑問。チョンセ(まとまったお金を大家に保証金として預ける代わりに、月々の家賃が免除される契約)で暮らしながら転々とする生活でも悪くないと考えていたのだ。
その時、大家がやってきてチョンセ契約の満了で自分の息子がここに住むから、家を空けてくれと言ってきたのだ。関心も知識もなかった不動産の世界に引きずり込まれたヨンソン。どうしようもなく不動産屋に向かうが、チョンセ?売買?マンション?ヴィラ?いくつもの選択肢を前に混乱してしまう。果たしてヨンソンは無事に家を買うことができるのか?