本書は、韓国における「フライドチキン」を徹底的に分析した1冊である。「フライドチキン」は韓国において、1997年アジア通貨危機以降、よく外食するメニュー1位の座を不動のものにしており、事業登録されている店舗だけで全国36,000店(2014年現在)にも上る、まさにソウルフードだ。

本書では、「フライドチキン」が韓国人のソウルフードとしてこれほどまでに根付くことになった要因分析をはじめ、韓国における「フライドチキン」の歴史、「フライドチキン」という外食産業についても分析している。特に産業構造の分析においては、チキン店で働く人、チキン店経営者、フランチャイズ企業、畜産業、畜産農家、そしてビール会社に至るまで、フライドチキンにまつわる多様な側面から考察している。