|은유(ウニュ)著、국가인권위원회(国家人権委員会)企画|창비 刊|2021.6|232ページ|

両親に滞在資格がないという理由で、国から提供されるあらゆる機会を失っている子どもたちがいる。国内に約2万人いるとされる住民(外国人)登録番号未登録の長期滞在移民の子どもたちだ。国連の児童の権利に関する条約に基づき、教育を受ける権利を持ちながら、書類上は住民として登録されておらず「いるのにいない子ども」になってしまっている現実。大学進学や保険の加入が困難なだけではない。本人名義の携帯電話の開通が難しく、一般の国民がごく普通に行なう会員登録ができないだけでなく、近年増えているスマートフォンをかざして店内に入店するQRチェックインから排除されることも日常だ。

そんな子どもたちの滞在資格付与制度を設ける気運を高めたいと、国家人権委員会が本書を企画。著者に執筆を依頼した。社会問題に関心を持ち続けている著者だが、この問題についてはあまり考えたことがなかった。「彼らは韓国語があまり上手ではないという偏見があった。だが会ってみればむしろ他の韓国の子どもたちよりも話が上手い。自身の存在について悩む結果、深く考え、より多く話し、自分の考えを整理できているようだ」。
当事者たちの生の声を聞き、不法滞在者だと一蹴され、「わたしは韓国で幽霊として過ごしてきたようなものだ」と語る人々の現状を伝える。