韓国小説のつむぎ手たちによる
濃密な文学談義と彼らの素朴な日常の話。

作家が作家に聞く、ロングインタビュー集第2弾。
作家本人の声を通して知るもっと深い韓国文学の魅力――。


「(セウォル号事故の起きた)2014年になると、部屋を出てもう一度社会的責任というものについて考えをめぐらさざるを得なくなりました。
もうこれまでどおり斜に構えてはいられなくなった」(キム・グミ)

「私の小説の目的が見えるはずだ。ほかでもない、人間だ。それも、運命の暴力性に踊らされる人間」(チョン・ユジョン)

「時に真実は我々の心に突き刺さり、正直に伝えることが相手に痛みを与えるため、隠しておいた方がいい、と思えたりもする。でも、やはりそうじゃない。それでも真実だけが心の痛みを和らげてくれるんです」(コン・ジヨン)

「フェミニズムも同じで、私が20年前に書いた小説の中の問題意識をいまも人々は同じように感じている。だからこそ胸が痛みました」(ウン・ヒギョン)

「文学は宗教ではない。崇高な信念ではなく、技術を必要とする仕事だ」(チョン・ミョングァン)
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目次*()内は著者、インタビュアー、訳者名

あまりにも小説の未来、キム・グミの心
 (キム・グミ/ペク・カフム/すんみ訳)
ストーリーテラーの起源
 (チョン・ユジョン/チョン・ヨンジュン/カン・バンファ訳)
それでも真実だけが心の痛みを和らげてくれる
 (コン・ジヨン/ペク・カフム/蓮池薫訳)
それでも書き続ける
 (ウン・ヒギョン/チョン・ヨンジュン/呉永雅訳)
肉体小説家の9 ラウンド
 (チョン・ミョングァン/チョン・ヨンジュン/斎藤真理子訳)

「クオン インタビューシリーズ」は、さまざまな芸術の表現者とその作品について、広く深く聞き出した密度の高い対話録です。