|정아은(チョン・アウン) 著|천년의상상|2020.5|260ページ|

子育てをしながら会社勤めをしていると「子どもがかわいそう」などと言われ、悩んだ末に仕事を手放し、専業主婦になった著者。
毎日朝から晩まで家事・育児をこなすも、今度は「あんた最近家で遊んでるんだって?」「旦那に感謝しなきゃダメよ」と言われるように。
いつから主婦は「家で遊んで暮らしている」と言われるようになったのか?
なぜ主婦の労働は無給なのか?

「全ての問題の核心にはお金の問題がある」という著者が、マルクスの「資本論」といった経済学の古典から現在の国内の書籍まで、15冊を紹介しながら、主婦の労働問題とお金の関係について考える。

感情論にとどまらず、フェミニズムや資本主義、福祉、社会学などを織り交ぜながら広い視野で分析しながらも、エッセイのような語り口で書かれた親しみやすい一冊。


邦訳は2023年1月にDU BOOKSから刊行された『主婦である私がマルクスの「資本論」を読んだら 15冊から読み解く家事労働と資本主義の過去・現在・未来』。