キム・ギョム著/文学トンネ/2018年7月刊/264頁

韓国ではまだあまりなじみのない修復家の仕事と日常を淡々とまとめた1冊。

著者のキム・ギョムは光化門広場の李舜臣像のほか、ロダン、マルセル・デュシャン、サルバドール・ダリ、アンゼルム・キーファー、ヘンリー・ムーア、ジョアン・ミロ、白南準など数多くの美術作品の修復を手掛けてきた。

特筆すべきは、1987年の6月抗争で催涙弾の直撃によって亡くなった学生運動家・李韓烈さんの運動靴や、統一運動家文益煥牧師のピアノなど、近現代史を記録するさまざまな物を修復してきたことだ。