体の弱い母親が二人目を身ごもった6歳のヘスは、田舎に住む祖父母のもとに預けられる。ヘスが寂しくないようにと、両親が一緒に連れていったのは一匹のラブラドールレトリバー。庭につながれてクンクン鳴く子犬に自分を重ね合わせたヘスは、子犬をチョルスと名付け、山や川、田舎の道を駆け回りながらまぶしい季節を一緒に過ごす。ヘスが生まれてくる弟にお兄ちゃんらしく振る舞えるよう成長する一方で、チョルスはヘスより速いスピードで老いていく。

1990年代初めの春川市古隠里を舞台に描かれた、犬と少年の命と愛の物語。全2巻。