コン・ソノク著/チャンビ/2019年8月25日刊/240頁

痛みを貫くような生々しい語りで韓国社会で疎外された人々の心を慰めてきたコン・ソノクが、『明るい夜道』以来、12年ぶりに書いた短編集『ウンジュの映画』。2010年から2019年までに発表した8篇を収録。弱者の痛みを熟練の筆致で描いている。

昔、家族がバラバラになって感じた不安と暴力の時代が女性に与えた傷、年を取るにつれて感じる孤独をコン・ソノク特有の闊達な描き方で見せてくれる。

2020年5・18文学賞受賞。