第25回文学トンネ小説賞受賞作。

人間にとって死とは何で、その重みをどう背負って生きていかねばならないのかーー。「新人作家が書いた初の作品とは信じられないほど、綿密な設定と徹底した感情表現で紡がれた作品」と評されている。

前任者の番組で得体の知れない声を発見したラジオプロデューサーのヘソと、交通事故で子どもと母親を失ったエギョンが、それぞれ声の正体と事故の原因を追究する過程において、不可避の偶然で出会い、互いを理解していく物語。

著者は、元SBSのラジオプロデューサーで、現在はアムステルダムでコミュニケーションサイエンスを勉強中のカン・ヒギョン。