甘さ、すっぱさ、辛さ、しょっぱさ、苦さ、それら五つの味を持つ実「五味子(オミジャ)」。物語に登場する5人の「ミジャさん」は皆、働く女性たちだ。
引越し業者や清掃員、配達員などとして汗を流す彼女たちも仕事を通して五つの味を感じる。「おばさんがちゃんと仕事できるの?」偏見や冷たい言葉で苦々しさを味わう日もあれば、差し入れのみかんの甘さに癒やされることもある。
任された仕事を黙々と、そして熱くこなすミジャさんたちの姿から共感や気づきをもらえる一冊。