韓国文学ショートショート きむ ふなセレクション 07
『静かな事件』


あれが私の人生の決定的な場面だったのではないだろうか――
ソウルの再開発地区で過ごした少女時代を回想しつつ、忘れかけていた出来事や当時は気付けなかった感情をそっと取り出し、静かに見守る繊細な物語。
原題<고요한 사건>

■韓国語 朗読音声配信中(朗読:魯愛善)
CUON YouTube チャンネル 『静かな事件』


著者:ペク・スリン(白秀麟)
1982 年仁川生まれ。
延世大学仏文科卒業後、西江大学大学院を経てリヨン第2大学仏文科博士課程修了。
2011 年に短編「嘘の練習」が京郷新聞の新春文藝に選ばれ文壇デビュー。
本作で2017 年に第8 回若い作家賞を受賞しているほか、
2018 年に「夏のヴィラ」で第8 回文知文学賞、
「親愛なる、親愛なる」で第2回李海朝文学賞などを受賞している。
邦訳に『惨憺たる光』(カン・バンファ訳、書肆侃侃房刊)がある。

翻訳:李聖和
1984 年大阪生まれ。
関西大学法学部卒業後、社会人経験を経て韓国へ留学し
韓国外国語大学通訳翻訳大学院修士課程(韓日科・国際会議通訳専攻)修了。
現在は企業内にて通訳・翻訳業務に従事。
韓国文学翻訳院翻訳アカデミー特別課程修了。
第2 回「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」にて本作「静かな事件」で最優秀賞受賞。

【韓国文学ショートショート きむ ふなセレクション】
翻訳家きむ ふなが今お勧めする作家の深い余韻と新たな発見を感じさせる短編を、日本語と韓国語の2言語で紹介する新シリーズ。
人気アナウンサーによる韓国語の朗読をYouTubeで聴くことも可能です。

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