植民地時代の朝鮮における日本の同化政策はどのようなものであったか。その政策はどのように展開し、支配される側の人々はどのように反応したのか――。
朝鮮半島史を専門とする著者が、日本の朝鮮植民地政策についてイギリス、フランスなど欧州の強国が行った同化政策との比較や、日本が朝鮮に先んじて植民地化していたアイヌ、琉球、台湾との違いなど、様々なレベルの国際的な動きまで含めながらより広大なスケールで描き出した一作。

<目次>
はじめに
第Ⅰ章 西洋の同化政策
第Ⅱ章 日本による内国的同化および周辺的同化の発展
第Ⅲ章 朝鮮同化政策の構築
第Ⅳ章 3月1日以降の政策改革と同化政策
第Ⅴ章 戦時中の急進的な同化政策
第Ⅵ章 日本の同化政策に対する朝鮮からの批判
終 章 周辺植民地化を評価する

<著者紹介>
マーク・カプリオ(Mark Caprio)
1957 年生まれ。2001 年ワシントン大学博士号取得(朝鮮史)。
現在、立教大学異文化コミュニケーション学部教授。
主な著作
『アメリカの対日占領政策とその影響―日本の政治・社会の転換』
(共編著、明石書店、2004 年)
『近代東アジアのグローバリゼーション』(編、明石書店、2006 年)
“Japan as the Occupier and the Occupied”(共編、Palgrave Macmilan、2015 年)

福井昌子(ふくい・しょうこ)
企業勤務、英国留学を経て、現在、翻訳家。
訳書
『値段と価値』(ラジ・パテル、作品社、2019 年)、
『ヘイトクライムと修復的司法』
(マーク・オースティン・ウォルターズ、明石書店、2018 年)、
『相互扶助の経済』(テツオ・ナジタ、みすず書房、2015 年)、
『オルガスムの科学』
(バリー・R・コミサリュック他、作品社、2014 年)ほか。