1945年の解放後の町、鉄原(チョロン)を舞台にした前作『1945、鉄原』から
5年後のソウル。朝鮮戦争に突入した町で必死に生き抜こうとする
17歳の殷国(ウングク)、14歳の鳳児(ポンア)たちの目を通して、
祖国が北と南に分かれていく様が丁寧に描かれています。
「これ、正解がある問題じゃないよ。解いても解いても泥沼にはまっちまう。
だから問題じたいがはじめっからだめなんだよ」
この言葉がすべてを分断と言う悲劇を物語っているようです。

日本語版(影書房刊)もあります。