慶州仏国寺、訓民正音、パンソリ、親を敬う「孝」思想――。崔禎鎬氏が選んだ30点余りの「文化遺産」には、従来の定義を超え、形あるものだけでなく精神的文化までもが含まれている。
日本や西欧の文化にも通じた著者ならではの視点で文化遺産について語り、想いを自在に綴ったエッセイ集。
韓国文化への親しみやすい道案内となる一冊。


<著者>崔禎鎬(チョエ・ジョンホ)
1933 年全州生まれ。ソウル大学卒業後ドイツへ留学し、1968 年ベルリン自由大学にて哲学博士号を取得。
帰国後は成均館大学校および延世大学校にて教授として教壇に立つ。
また、大学在学中から新聞記者としての活動をはじめ、韓国日報・中央日報などの記者、特派員、論説委員を務める。その後も朝鮮日報、東亜日報等にコラムを寄稿。
著作には『藝―Non Plus Ultra』『芸術と政治』『政治と言語』『福に関する談論』などがある。
韓国言論学会長(1977-1979 年)、韓国未来学会会長(1992 -1999 年)、韓独FORUM 共同議長(2002 - 2012 年)を歴任。
国民勲章(牡丹章)、李彌勒文化賞、ドイツ連邦共和国功労十字勲章等を受章。

<訳者>舘野晳(たての・あきら)
中国大連生まれ。自由寄稿家、韓国語翻訳家。日本出版学会会員。
著書『韓国式発想法』(日本放送出版協会)、共著書『韓国・朝鮮と向き合った36 人の日本人』(明石書店)、訳書『朝鮮引揚げと日本人』(明石書店)、『朱蒙』(晩聲社)、『大王四神記』(晩聲社)ほか。