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CUON PRODUCT クオンの新刊
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  • ◆きむ店主より◆ 
    韓国の障害者学校で起きていた生徒への性的虐待を描いた小説『トガニ』(映画『トガニ 幼き瞳の告発』の原作)など、社会のイシューをテーマに作品を書くコン・ジヨンさんの新作エッセイ集。政治・社会問題に積極的に発言してきた著者はある政治家との一件があってからソウルの家を売り、椿の花がきれいな慶尚南道・河東に引っ越した。犬を一匹保護してトンベク(ツバキ)という名前を付け、コンという自分の姓を合わせて「娘」にしたという話はまるで、著者が女性として生きてきた韓国という社会の縮図のようだ。3度の結婚で姓が異なる子どもたちがいるが、コンという姓は付けられなかったからだ。周りにいつも人が多かった人気作家が田舎に引っ込んで自分を孤立させて書いた文章からは絶望、そして燃え尽きた魂が少しずつ生気を取り戻していく過程が見て取れる。イスラエルの旅行記と河東での生活談を交差させながらキリストの人生と自分の疲れた心を対比させているのも面白い。
  • ◆山口店長より◆ 
    『ワタリガニの墓 韓国現代短編選』(CUON)に収められている「プラザホテル」で知られる著者キム・ミウォルさんの小説。 この物語は、ある月曜日の通勤途中に横断歩道で信号待ちをしていた主人公が、見ず知らずの女から急に頭を叩かれたことからはじまります。マフラーで顔がよく見えず、正体不明のその女は誰なのか、なにかその女から恨みを買うようなことを自分がしたのだろうかを考えるうちに幼い頃の友だちのことを思い出します。クラスでいじめられていたその子をかわいそうに思って仲良くなったものの、結局ひどいことをして傷つけてしまった過去。あれは友情ではなくただの憐憫だったのでは?もしかしたらいま付き合っている相手も愛情ではなく憐憫なのかもしれない、と懐疑しはじめます。 月曜日の小さな事件によって心の奥底に眠っていた記憶を呼び覚まさせれた主人公の、一週間の心の動きが、現在と過去を行き来しながら立体的に描かれています。
  • ◆かな店長より◆
    韓国で初めて人工繁殖で誕生した、パンダの「福宝(フーバオ)」。エバーランド動物園で飼育員に愛情たっぷりに育てられました。パンダは中国からの貸与されているので、繁殖期になると中国に行ってしまいます。フーバオが中国に行った時に困らないように飼育員は中国語で声をかけたりもしました。そんなふうに愛情たっぷりにフーバオを育てた飼育員のカン・チョロンさんが書いた本です。ジャイアントパンダとの出会いから、フーバオの誕生、成長を見守ってきた温かな眼差しが感じられる本です。
  • ◆しみず店長より◆
    「日刊イ・スラ」で画期的な作家デビューを果たしたイ・スラさんの初小説。長編小説となっていますが、一話読み切りのシットコムのような作品です。なぜならそれは、著者が最初からドラマ化を念頭に置いて書いたから。そして今まさにドラマの制作が、イ・スラさん本人の脚本で進められています。「家父長」でも「家母長」でもなく、娘が一家を率いる「家女長」の時代の到来を示唆する物語。一見、革命的ですが、実は、涙あり、感動あり、笑い多めの家族ドラマです。4月にCCCメディアハウスから拙訳刊行予定。
  • ◆ジヨン店長より◆
    『怠けてるのではなく、充電中です。』『ほっといて欲しいけど、ひとりはいや。』など、多数のエッセイで人々の共感を呼び起こしたダンシングスネイルさんの最新作。日常で経験したエピソードに彼女ならではの可愛らしいイラストが添えられていて、穏やかで温もりあふれる一節一節が胸に響く。それはまるで、 頑張らなきゃという考えにあえぎながら、意味もなく時間に流されるような毎日を過ごしている人に、日常を振り返って自分自身を励ます時間をプレゼントしてくれるかのよう。そんな温かい時間を経て、ありのままの自分を愛し、認めてこそ幸せになれるはずだ。
  • ◆スタッフさわだより◆
    小学4年生にしてはちょっと冷静で、淡々としている主人公ジョンフン。そして時にはぶつかりながらも笑いあい、助けあいながら遊ぶクラスメートのソクジン、チュンソ、ハリ。まっすぐに怒って、悲しんで、おかしいと思えばおかしいと言う。困っている人も、困っている犬も助ける。融通のきかない大人もいるし、信頼に値する大人もいる。ノーキッズゾーンもあれば、孫のために1人で立ち上がるおじいさんもいる。「子どもらしい」って何だろう?「大人らしい」からすごいのか?読みながらふと、この漫画に出てくる子たちはみな、一人ひとりが「その子らしい」と気づいた。だから魅力的で、友達にいたらいいな、と思わせてくれる。漫画のコマの中がキラキラ輝いていたり、大事件が起こったりはしないけれど、毎日身近な人たちと真面目に、優しさをもって向き合う子どもたちの姿は新しくて、温かい。
  • ◆宣伝広報担当ささきより◆
    間もなく3月1日からNetflixで公開となる映画『ロ・ギワン』の原作小説としても話題の『ロ・ギワンに会った』は、ヨーロッパのブリュッセルに流れ着いた脱北者の青年ロ・ギワンの足跡を放送作家のキムが辿る旅が描かれています。週刊誌で見つけたギワンのインタビュー記事の言葉に導かれるようにブリュッセルに渡るキム。そして、そこで出会う医師パクやキム自身の抱える思いもギワンの言葉に重なっていきます。自身の過去と向き合う姿は時に辛く切ないものですが、過去と向き合い、そこから立ち上がる人間の強さもまた感じられる作品でした。社会から背を向けられたり、帰属感のないままさまよう人々を描き続けているチョ・ヘジン作家の「目には見えないその人の涙まで慈しみの心で紡ぐ」という思いが詰まった一冊です。
  • ◆きむ店主より◆
    私たちはどうすれば安全な社会で健康に暮らせるでしょうか? 本書は、この質問に対して保健学者である著者のキム・スンソプ教授が私たちに出してくれた処方箋でもあります。医療技術がいくら発達しても嫌悪、差別、雇用不安、災難などによって人々は病み、死んでいきます。堕胎、解雇、消防職員の安全と待遇、同性結婚、加湿器殺菌剤死亡事件など韓国の重要な社会問題とそれに関連するデータが世界各国の事例や対策と共に紹介されています。著者が挙げている韓国の健康不平等の事例は、日本で同様に進んでいる問題でもあり、日本社会にとっても良い処方箋になると思います。
  • ◆ノ店長より◆
    旅を通じて文学と文化のつながりを知ることのできる旅行エッセイ。江華島の詩人の村、都心の中にある王様のお墓である宣政陵、ノ・チョンミョン生家跡、京畿道光明のキ・ヒョンド文学館、安東のイ・ユクサ文学館、康津の茶山・丁若鏞記念館、世界遺産の水原華城、済州の馬羅島まで、詩人でもある著者が春から冬まで季節ごとに行ってきた21カ所の多彩な旅先の物語が写真とともに綴られています。タイトルのように、この本を片手に紹介された場所を訪れてみるのはいかがでしょうか。著者キム・チャジュンさんの4編の詩にも出会えます。
  • ◆山口店長より◆ 
    『アロハ、私のママたち』など、韓国YA文学の先駆者であるイ・グミさんの長編小説。 同じ全寮制高校に入学し偶然出会った二人の少年ジオとソクジュ。卒業以来、疎遠になっていた二人が数年後に再会を果たします。待ち合わせの場所へ向かう二人の過程が、それぞれの視点・時間軸(ジオは現在→過去へ、ソクジュは過去→現在へ)で章ごとに交互に織り込まれ、まるで電車のダイヤグラムのように物語が進行していく構成がおもしろく、美しいです。人生のすべての瞬間は偶然でできていて、その偶然と偶然を“選択”で結んで作り上げられる自分の人生。失敗することや後悔することもあるけれど、傷ついたり挫折を経験したその分人生は輝くのだから、恐れず人生と向き合って一生懸命に生きよう、と勇気づけられる作品です。
  • ◆かな店長より◆
    韓国でもっとも有名な料理人といってもいいペク・ジョンウォンさん。韓国酒の勉強をしてきたペクさんが、韓国酒の魅力を教えてくれる一冊です。普段から彼のレシピで韓国料理を作り、お酒も好きな私はすぐ手に取って読んでしまいました。 本の中では、韓国の各地にある韓国酒の醸造所とその商品が紹介されています。この本を片手に韓国中を旅行できたら楽しいだろうなぁ。韓国酒の種類や製法、おいしい飲み方や保管方法までさまざまな情報が掲載されていて、これ1冊で韓国酒の基礎知識が身につけられます。
  • ◆しみず店長より◆
    累積聴取回数が2000万回を超える話題のポッドキャスト「ビホンセ(非婚世)」の制作者であり進行役でもあるクァク・ミンジさんによる非婚ライフエッセイ。拙訳で亜紀書房から『私の「結婚」について勝手に語らないでください。』として邦訳版が出たばかりです。強くて、でもちょっと弱くて寂しがり屋で、義理堅くて温かいけれど理性的で合理的な面もあり……そんな著者ならではの語り口で非婚をはじめさまざまな既成概念や固定観念をひっくり返してくれるエッセイ集です。女性だけでなく、男性にもきっと共感や気づきがあると思います。
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